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平和に向けた千羽鶴

2月 18, 2023日

「O mie de cocori pentru pace(平和のための千羽鶴)」は、世界の平和を願い、戦争や自然災害による犠牲者を追悼するべく、クルージュ・ナポカ市の博物館、大学、学校、老人養護施設などで協力し、市民が一体となって折り紙で千羽鶴を折り、それを博物館に展示するイベントである。事の始まりは博物館員がErasmus+プログラムを通じてクルージュに滞在していたスペインのフエンヒロラ出身の女性から日本の千羽鶴文化の話を聞いたことによる。スペイン・フエンヒロラ市とも同時にプロジェクトを同時進行しさせ、年始から両市各所で折り鶴を折り始め、ロシアによるウクライナ侵攻からほぼ1年にあたる2023年2月18日に展示会のオープニング・セレモニーを行った。折り鶴を入れる「折り鶴ボックス」などを各所に設置し、協力を呼びかけたことから、最終的に折り鶴は3000ほど集まった。博物館には集まった折り鶴の展示のほか、各団体が折り鶴を折る様子を収めた写真、そして植田浩駐ルーマニア日本大使からのメッセージも展示された。

オープニング・セレモニーは民族博物館館長のTudor Sălăgean氏の進行によって行われ、冒頭でルーマニア国立オペラ(クルージュ)所属のソプラノ歌手の瓦愛都によって、東日本大震災の復興歌である「花は咲く」が日本語で歌われた。続いて、クルージュの日本人を代表し、バベシュ・ボヨイ大学日本文化センター所長の角悠介が、植田浩駐ルーマニア日本大使から本展示会に向けて寄せられたメッセージを代読した。各協力団体の代表者からの挨拶に続いて、Anime Culture Clubのクリスティナ・ロマンが日本文化における鶴とその象徴の歴史についてスライドを用いて講義し、大使のメッセージにも言及のある「原爆の子の像」や、そのモデルとなった佐々木禎子について紹介した。最後にZoomを使ってスペイン・フエンヒロラ市とのライブ中継を行い、現地で行われている道行く人々に折り鶴を折ってもらうイベントの様子などを視聴して、開会式は幕を閉じた。折り鶴、写真、大使のメッセージは来週いっぱい展示される。

オープニング・セレモニーには千羽鶴作りに協力していただいた方々を中心に、写真を見る限りおおよそ80名ほどが集まった。参加者の中には歌とメッセージに感極まって涙を流すものも数名あり、大変印象深いイベントとなった。本イベントを通じてクルージュ市民は日本の折り鶴文化を再認識し、唯一の戦争被爆国である日本の国際的立場と役割について考えを深めた。

主催者: トランシルバニア民族博物館
協力団体: Asociația Para la Inteligencia Social din Fuengirola, Spania; Centrul Cultural Japonez al Universitatii Babes-Bolyai; Centrul de Studii Japoneze Sembazuru; DASM – Direcția de Asistență Socială și Medicală a Primăriei Cluj-Napoca; Inspectoratul Școlar Județean Cluj; Anime Culture Club.
後援: 在ルーマニア日本国大使館
 

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日付:
2月 18, 2023 日